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今回は航空座学についてブログを記載致します。
皆様はVREFという言葉を聞いたことはありますでしょうか?
実は前回のブログにて何回かこの用語が出て参りました。
▼航空機の速度について！！
こちら
較正対気速度であるCASにてこの用語が出ておりました。
このVREFとは、航空機が着陸のために滑走路進入端を通過する際に基準とする対気速度です！！
着陸のため進入している飛行機が、滑走路の端を通過する時の基準スピードのことをいいます。
飛行機は通常、滑走路の末端を50ft（約15m）の高さで通過するように着陸を試みます。
着陸する際、飛行重量や気象条件において必要な滑走路長がどのぐらいになるかを計算しなければなりません。
飛行重量が重い場合や追い風を受ける場合は必要滑走距離が長くなります。
着陸前にどれ位の滑走距離になるか性能表を見ながら確認します。
パイロットはフラップを着陸位置にセットした段階で、飛行速度もVREFにセットします。 風の影響を受けない通常ですと、速度を切らないようにVREF+5ktに合わせます。 この5ktを足す理由はBoeing機のマニュアルにて下記の記載があるからです。 「VREF未満に速度が落ちないようにオートスロットルが調整するため」
このVREFですが、飛行重量と使用する着陸フラップによって変わります。
VREFは「失速速度の1.23倍以上の速度であること」という制限があり、この失速速度が飛行重量によって変化する為です。
このVREFですが、フライトコンピューターが計算致しますが算出方法があります！！
VsFAR X 1.3
VsFARとは、1秒間に1ktで減速させピッチコントロールが出来なくなるか、操縦桿がストッパーに当たった時の速度の事を言います。
ここでポイントが、機体は水平飛行を続けるのではなく降下をし続けながらでの計測値になります。
Boeing747-400以降の新型機ではこの式を適応 Vs1G X 1.23 Vs1Gとは、水平飛行を続けて1Gを保って機首を上げていき失速する速度の事を言います。
この失速速度に1.3G以上のBuffet Marginが必要とされております。
この値は飛行機を40度傾けた際の失速速度に相当するのもになります。
1.2Gの値では失速速度に近くて危険。 1.4Gの値では速い速度であり、接地が難しい事から1.3Gの値を入れているものと思われます。
飛行機は低速で飛行しようとする場合、機首を上に上げて翼に当たる気流の角度を大きくする必要があります。
あまりに低速で飛行すると、翼に当たる気流の角度が大きくなりすぎてしまう事により、流れる気流が乱れて揚力が失われてしまう事があります。 そのためにも、このようなマージンが取られております。
このVREFですが、実はリージョナルジェットのERJ170から超大型機のA380まで違いはほとんどないことありません。
重量や天候条件などにより多少は変動しますが、概ね3機種はこの値になります。
B737 : 約120～140kt B777-300ER : 約130～160kt A380 : 約120～140kt
重量の大きな機体は、大きな翼やフラップを備えている為、大型機になるにつれて着陸速度がとんでもなく速くなる設計にはならないようにしております。 以外にも、超巨大なA380でさえもVREFが約138ktである事に大変筆者も驚いております。 フラップが巨大である上に、強力な揚力を生み出しているのではないかと思われます。
このVREFですが、当店のシミュレーターにてセットすることができます！！
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