トリムとは？？

皆様
日頃からSkyart JAPANをご愛顧いただきまして誠に有難うございます。

操縦体験をする中でトリムの話題が多くあがりましたので、今回の記事にします。

当店のB737MAXシミュレーターをご体験された際に、スロットルの側面に黒い円盤が回る事があります。その黒い円盤がトリムです。

図のトリムホイールが該当箇所です。

飛行機が、高度、速度、エンジン出力、場合によってはフラップの角度などの諸条件で飛行している際に操縦翼面に働く空気力を調節し、前後、左右、上下の３軸に関して重心モーメントをゼロにすると、パイロットは操縦桿、ラダーペダルといった操縦装置に力を加える事なくそのままの状態で飛行を続ける事ができます。
極端に言うと、手を離して操縦を行ってもまっすぐ飛行できます。

飛行機に作用する空気力、エンジン出力などを全て釣り合わせて操舵力をゼロにする事を【トリムをとる】といいます。

操縦翼面に取り付けられた小翼であるトリムタブを微調整する方式や、
大型ジェット機のように、油圧や電気などの動力により操縦翼面自体の中立位置を動かす事で調整する方式があります。

B737MAXは操縦翼面自体が動いて中立を調整する方式になります。

写真の通り、航空機の水平尾翼をよく見てみると上下に溝がつけられております。
これは、操縦翼面自体が動けるように設計されているためです。

では、このトリムを調整するにはどうするのか。
トリムにはエレベータートリム、ラダートリム、エルロントリムと3つありますが、
今回はエレベータートリムの合わせ方に絞ってご説明します。

まず、操縦桿の左上にあるスイッチを使います。

こちらのスイッチを下方向に押すとアップトリムがかかり、操縦桿を引っ張る力を和らげます。
反対に上方向に押すと、ダウントリムがかかり、操縦桿を押す力を和らげます。

トリムを使用する際の注意点として、トリムを多用してばかりのトリム操縦にならないように操縦する必要があります。

あくまでも操縦桿で操舵を支え、その操舵力をトリムで軽減するように装置を使用します。

以上となります。