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日頃からSkyart JAPANをご愛顧くださり誠にありがとうございます。

パイロット座学シリーズです。
前回のブログに航空機の高度測定方法について紹介すると述べましたので、今回のブログネタにさせていただきます。

まず、高度について種類があるのをご存じでしょうか。
True altitude、Indicated altitude、Absolute altitude、Pressure altitudeの4つがあります。

True altitudeとは、真高度のことをいいます。
空港標高や障害物などチャートに表記される高度です。
MSLと表記されます。
MSLはMean sea levelの略で平均海面から測定した高度のことをいいます。

Indicated altitudeとは、計器高度、計器指示高度のことをいいます。
精密高度計が示す値です。
精密高度計のメカニズムですが、地面からの高度や海面からの高度を測定しません。
観測している地点の気圧を補正することによって高度を出しその高度で飛行します。
気圧の変化を調節するAltimeter settingがあります。
このセッティングは、日本語で高度計規正といいます。
観測している地点の気圧は、QNHといわれます。

Absolute altitudeとは絶対高度のことを示します。
地上からの高さです。
地面から垂直に図った高さです。

Pressure altitudeとは、気圧高度のことをいいます。
高度計の気圧補正値を29.92inchにセットした際表示された高度のことをいいます。

29.92inchは、標準大気といわれる状態の気圧値です。
気温15℃、
1000ft上昇することにより気温が2℃ずつ減少、
海面上の空気密度が1.225kg/ m3、
さらに大気の組成は一定で水分を含まない乾燥空気と条件付けされております。

最後にDensity Altitudeですが、密度高度をいいます。
標準大気の気温と、実際の気温との誤差を修正した気圧高度のことをいいます。
航空機の性能を知る為に必要な高度です。
航空機の性能は空気密度によって変化するため、密度高度を使用して性能を出します。

さて、高度測定のやり方について本題です。
高度測定は気圧の測定によって行います。
Pressure altitudeが測定された高度であり、
Altimeter settingによって気圧補正され計測されます。

この計測方法ですが、QNH、QHE、QFEの3種類あります。

(QNHセッティングについて)
離着陸空港に近い空域を飛行するとき、
飛行機同士あるいは飛行機と地面との衝突を避けるために使用する方式です。
飛行機が空港に駐機している際に気圧補正を行うと、精密高度計がその空港の標高を指示します。
これは海面からの気圧高度を指示しています。

(QNEセッティングについて)
高度計の気圧セット・ノブを回して29.92inHgの気圧値に合わせて飛行する方式です。

日本では、離陸後平均海面上14,000フィート未満で飛行している間は、飛行経路上の地点をQNHの値をセットして飛行を行います。
航空交通管制機関と通信設定している場合や、異なる空域を飛行した場合、空域気圧が変わった際等に新しいQNH値(海面気圧値)がその都度提供されます。

14,000フィートよりも高い高度へ上昇する場合は、14,000フィートを通過するときにQNHからQNE(29.92inch)にセットし、飛行を行います。

降下中のQNHへの切り換えは、QNHに合わせた時点で、高度計が14,000フィートになるように行います。
14,000フィート未満では離陸後と同じ要領で高度計を規正します。

この14,000フィートは転移高度と呼ばれます。

その他、洋上等のQNH適用区域外を飛行する場合は、常にQNEをセットして飛行を行います。

(QFEセッティングについて)
QFEは飛行場からの地上高度を得るための規正値です。
空港または着陸地点において、高度計の指示を0ftとなるように気圧セット・ノブをセットします。
中国やロシアとその周辺諸国で用いられるほか、離着陸訓練などで使用されることがあるそうです。

最後に蛇足で電波高度計というものもあります。
飛行で使用される精密高度計は気圧を測定して高度を算出するのに対して、
実際に電波を出して電波の跳ね返りの時間差から高度を出します。

この電波高度計ですが、民間航空機では離着陸時のみの使用がほとんどとなります。
これにより、夜間や悪天候の離着陸の安全性を向上させました。
着陸時に1000、500、400、300、200、100、50、40、30、20、10など声が聞こえますよね。
あれが電波高度計で測定した高度です。
最大2,500ft(760m)までに測定能力を限ることで、
空中線電力を必要最低限とし、他に搭載する電子機器への悪影響を軽減しています。

以上になります。

いかがでしたか。
Skyart JAPANではプロもトレーニングできるシミュレーターで、操縦を体験できます。
当施設のシミュレーターはプロ資格を持ったスタッフと体験する事ができます。
スタッフも日々勉強しています。
気になったことはブログにて紹介しますので、皆さんも気づいたことがあったら是非コメントくださいね。
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