日常生活の中にも様々な錯覚を起こすことがありますよね。
それは地上のみならず当然上空でも起こりえます。
本日は重大事故にもつながりかねない錯覚についてお話しします。

<空間識失調をもたらす錯覚>
飛行中に遭遇する各種の複雑な動きやG、外景の視認によって実際の動きと位置の錯覚を起こす事があります。具体的には雲の中や真っ暗闇でのフライトでは自分が上を向いているのかそれとも下を向いているのか全くわかりません。感覚ではまっすぐ飛行しているが実際は旋回していたり、最悪とんでもない姿勢に自分でしてしまう事も。
過去にはこれが原因で墜落事故も起きています。
誰しもが起こりえる錯覚ですので万が一なってしまった際は飛行計器を信じて飛行したり信頼できる固定物標を視認したりします。

<傾斜錯覚>
内耳にある運動感知器官にもわからないほどゆっくり旋回している中、突然急激に修正すると反対方向に旋回しているような錯覚に陥ります。するとパイロットは元の危険な姿勢に戻してしまう事もありえます。

<滑走路の巾による錯覚>
通常の滑走路より狭い巾の滑走路に進入して着陸をしようとする際、通常より高く進入しているように錯覚しやすいです。これを錯覚だと気付かず、低く進入してしまい地上物標に接触してしまうなんていう事故も過去にはあります。
逆にいつもより広い巾の滑走路には上記とは逆の錯覚を起こしやすく、ハードランディングしてしまう危険性があります。

そのほかにも様々な錯覚があり、たくさんの危険があります。
しかしパイロットになる際必ずと言っていいほど教育を受けていますのでご安心ください。
当店のフライトシュミレーターでも雲の中での飛行ができるため実際に錯覚に陥る事もありますので体験してみるのも面白いと思いますよ。

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