✈️【新連載スタート!】
パイロットの操縦ノート ✍️

こんにちは、Skyart JAPANのGucciです😎
博多弁インストラクターとして、これまで多くの実機訓練でのフライトやシミュレーターでの体験フライトのお客様と空を飛んできました。

今回から新しく連載をスタートします!
その名も…
「パイロットの操縦ノート」 ✈️📚

この連載では、
“パイロットを目指すみなさん”に向けて、
試験や訓練で本当に役立つ知識やスキルを、
現役インストラクターである僕・Gucciが、リアルな経験と“生の声”を交えてお届けしていきます。

「パイロットって、どんなことを考えながら飛んでるの?」
「試験の時って、どうやって判断してるの?」
そんな疑問を一つひとつ、現場目線で解説していくのがこのシリーズのテーマです

ATISとは?

パイロットが空港に到着する前、最初に耳にする情報のひとつに「ATIS(Automatic Terminal Information Service)」があります。

ATISは、空港の最新状況をパイロットに音声で自動的に伝えるシステムです。
放送内容には以下のような情報が含まれています。

着陸方式や離着陸に使用する滑走路

風向・風速・気温などの気象情報

滑走路の閉鎖や工事といった空港の運用状況

その他の運航上の注意事項

通常は1時間ごとに更新されますが、天候の急変や滑走路運用の変更などがあった場合には、その都度更新されます。

各放送には「Information A」「Information B」など、アルファベット記号が割り当てられています。
パイロットや管制官はこのアルファベットを用いて最新情報を共有・確認し、同じ情報を参照していることを確認します。

これらのサービスは、特に離着陸の多い空港で提供されています。
情報を統一・自動化することで、管制官との交信を効率化し、航空機の運航安全を高める大切な役割を果たしています。

🛫 ATISの受信から報告までの流れ 

ATIS(Automatic Terminal Information Service)は、空港の最新状況を自動で放送するシステムです。
ここでは、実際の運航や訓練でパイロットがどのようにATISを活用しているのか、その手順を見ていきましょう。

① 出発前または進入前にATISを受信

まず、無線機でATISの周波数を合わせ、最新の情報を受信します。
ここで得られる情報には、滑走路の使用状況、風向・風速、気温、気圧、運用上の注意などが含まれます。

② 放送識別符号(例:Information Bravo)を確認

放送の最後に「Information Alpha」「Information Bravo」などの**識別符号(アルファベット)**がアナウンスされます。
これは「今放送されているバージョン」を表すもので、情報が更新されるたびに次のアルファベットに変わります。

ATISは通常1時間ごとに更新されますが、
入手した時刻がちょうど00分の前後だった場合は、情報が切り替わるタイミングの可能性があるため、
5分ほど間をあけて再度受信するのが安全です。

③ 最初の管制交信でATISを通報

最初の交信で、最新のATIS情報を受け取っていることを管制官に伝えます。
以下のように、呼出符号(コールサイン)や駐機スポットと合わせて通報します。

✈️ 例1:「Hiroshima Tower, JA21AK, Information Bravo, Spot 9」
✈️ 例2:「Fukuoka Ground, Skyart 285, Request Pushback Spot 7, Information J」

これにより、管制官はパイロットが最新情報を把握していることを確認できます。

💡 現在のATISシステムの進化

かつてのATISは、録音された人の声による放送が主流でした。
しかし近年では、自動音声合成(デジタルATIS)が多くの空港で導入されています。

さらに最新のシステムでは、音声だけでなく
ACARS(航空機通信アドレス・報告システム)や
CPDLC(データリンク管制通信)を通じて
文字データとして受信できる Data-ATIS も普及しています。

これにより、パイロットはより正確で効率的に最新情報を取得できるようになりました。


🗒️ ATISの情報は決まった順番で流れる

ATISの放送内容は、実は常に決まった順番で構成されています。
どの空港でも基本的な流れは共通で、情報を聞き取る際のポイントになります。

ATISでは、次の順に自動音声で情報が読み上げられます。

1.空港名および情報記号(Information Alpha など)

2.観測時刻(例:1100 Zulu)

3.着陸に関する情報(使用滑走路・進入方式など)

4.離陸に関する情報(離陸滑走路など)

5.空港の運用情報(滑走路閉鎖・工事など)

6.気象情報(風向・風速・気温・気圧・視程など)

この順番が決まっていることで、パイロットはどの空港でも
同じ流れで情報を整理・確認することができます。
特に慣れてくると、音声を聞きながら自然にメモを取ったり、
必要な部分を瞬時に判断できるようになるのです。

🎧 訓練でのATIS聞き取り練習のコツ
ATISの内容を理解するには、英語のリスニング力だけでなく、
航空英語の「型」に慣れることが大切です。
初めのうちは「全部を聞き取ろう」とせず、
まずは順番とキーワードのパターンを覚えておくのがコツです。

✈️ ステップ①:まずは“流れ”をつかむ
ATISは常に
空港名 → 情報記号 → 時間 → 着陸情報 → 離陸情報 → 空港情報 → 気象情報
の順に流れます。
どの項目が今読まれているのかを意識しながら聞くだけでも、
理解度が格段に上がります。

✈️ ステップ②:1つの要素に集中する
最初からすべてを書き取るのは大変です。
「今日は風と滑走路情報だけに集中しよう」
「次は気象情報だけを聞き取ろう」
というように、項目ごとに段階的に練習していくと効果的です。

✈️ ステップ③:発音のクセを知る
ATISは機械音声(デジタルATIS)が主流ですが、
独特の抑揚や読み上げスピードがあります。
YouTubeなどで実際のATIS音声を繰り返し聞き、
発音のパターンやテンポを体に染み込ませましょう。

✈️ ステップ④:タイミングを意識する
フライト前の準備中や進入前など、
限られた時間の中で聞き取る訓練をしておくのもおすすめです。
実際の運航では、他の作業と並行してATISを聞くため、
集中力と時間配分の練習にもなります。

👨‍✈️ Gucci’s One Point!
ATISは“完璧に書き取ること”が目的ではありません。
「必要な情報を確実に拾う」ことが大切。
滑走路・風・気圧、この3つが取れていればまずOKです。
焦らず、少しずつ耳を慣らしていきましょう!

🛰 ATISを作っているのは「航空管制運航情報官」

ATIS(Automatic Terminal Information Service)を作成しているのは、
航空管制運航情報官と呼ばれる専門職です。

この職種は、航空機の安全で円滑な運航を支える情報のプロフェッショナル。
飛行計画の受付・審査、気象や航空情報の提供などを通じて、
パイロットや航空管制官をサポートしています。

航空機を直接誘導するわけではありませんが、
運航に必要な情報を正確に管理・伝えることで、
まさに「空の情報の司令塔」として欠かせない存在です。

彼らが作成するATISが、
全国の空港で毎日パイロットたちに自動音声として届けられているんです。

まとめ
ATIS(Automatic Terminal Information Service)は、空港の最新状況を自動音声でパイロットに伝えるシステムです。内容は、離着陸に使用する滑走路、風向・風速・気温などの気象情報、滑走路の閉鎖や工事、運航上の注意事項など。通常は1時間ごとに更新されますが、天候の急変などがあれば随時更新されます。放送ごとに「Information A」「Information B」といった識別符号が割り当てられ、パイロットと管制官はそれをもとに最新情報を共有します。

ATISは「空港名→情報記号→時間→着陸情報→離陸情報→空港情報→気象情報」という順序で流れます。このパターンを覚えておくと聞き取りやすくなります。訓練では、重要なポイントをメモすること、風・滑走路・天候を優先して聞くこと、単語よりも意味で理解することがコツです。

取得したATISは、最初の管制交信で「Information Bravo」などと伝え、最新情報を把握していることを示します。現在は録音音声ではなく自動音声合成(デジタルATIS)が主流で、最近ではACARSやCPDLCを通じて文字データとして受信できるData-ATISも登場しています。

このATISを作成しているのは「航空管制運航情報官」。彼らは飛行計画や気象・航空情報を扱う“空の情報の司令塔”として、パイロットと管制官を支えています。ATISは、安全で円滑な運航を支える最初の大切な情報源なのです。

✈️ 次回のテーマ募集中!

「パイロットの操縦ノート」では、今後取り上げてほしい題材を募集中です!
訓練生の皆さんの悩みから、航空ファンのちょっとした疑問まで、どんな内容でも大歓迎!

「ここが知りたい!」「これを解説してほしい!」というリクエストがあれば、ぜひ各種SNSのコメント欄までお寄せください✍️
皆さんの声をもとに、次回以降のテーマを決めていきます!

たくさんのリクエスト、お待ちしております😊

 

📱 各種SNS展開中!

Skyart JAPANでは、最新のイベント情報やお得なキャンペーン、
そして日々のフライト体験の様子などを各種SNSで発信しています✈️

この機会にぜひフォローして、空の世界をもっと身近に感じてみてください!
皆さまのフォローをスタッフ一同お待ちしております😊

 

Skyart JAPANではさまざまな航空グッズやパイロット用品を販売中!

✈️ Design 4 Pilotsが贈る、洗練と品格の逸品。

日々、世界の空を駆け巡るパイロットに欠かせない――
その“パスポート”を、よりラグジュアリーに。

【DESIGN 4 PILOTS Passport Set】

パイロット パスポートカバーセット 📕
¥15,290(税込)

エレガントで上質なエコ・フレンドリーレザーを採用。
しっとりと手に馴染む質感と、
シルバーメタルウイングが放つ上品な輝きが、旅の始まりを静かに格上げします。

クレジットカードポケットやSIMカードスロットを備え、
機能性とデザイン性を両立した、まさにパイロットのための逸品。

両面に“CREW”の文字を刻んだラゲージタグと、
PILOT®-wingsのエンボスを施したネームプレートがセットになっており、
贈り物にも最適なギフトボックス入り🎁

空を愛するすべての人へ――
上質を纏う旅を。

ご購入はこちら

#SkyartJAPAN
#パイロットの操縦ノート
#航空豆知識
#パイロット訓練
#フライトシミュレーター
#飛行機好きな人と繋がりたい
#航空ファン
#航空学生
#ATIS
#パイロットの世界
#空の魅力
#空を愛する人へ
#飛行機のある生活
#航空業界
#Design4Pilots
#パイロットグッズ
#旅行好きと繋がりたい
#ラグジュアリーアイテム
#空旅
#上質な時間