悪天候での着陸の際などによくありますが「ドン」と着陸した経験のあるお客様も多いのではないでしょうか。
よく聴く声としては「今日のパイロットは下手くそだった」などと聞きますがそうではないのです。むしろわざとしており、すごい技術なんです。
ではなぜわざと「ドン」と着陸するのかを本日はお話しさせて頂きます。
ハイドロプレーニング現象というものが大きく関係しており皆様の身近でいうと車でも起きる現象です。
ハイドロプレーニング現象とは何か。
雨が降ったりすると水たまりができます。するとタイヤと地面の間に水が入り込み水の上を滑るような状態になります。するとハンドルやブレーキは路面にタイヤが接地していないため効きにくくなります。
飛行機でのお話をしますと滑走路には基本的にグルービング(下記写真)という溝があり水溜りができないようになっておりますが全ての滑走路に施されてはいません。そのほかにも滑走路の水はけをよくする為、かまぼこのように平ではなく少し丸みをつけサイドよりも真ん中の方が高くなるように作られています。
しかし対策をしたからといってハイドロプレーニング現象が起きないとは言い切れず、起こる可能性があります。
そのためワザと「ドン」と降りるのです。ですので乗り心地が悪かったり怖い思いをするかも知れませんが安全のためと思えば気持ちにも余裕が生まれるのではないでしょうか。
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