本日はパイロットが一番気を使う魔の11分についてお話します。
まず魔の11分とは何か。
「魔の11分」とは、飛行機が離陸滑走を開始してから安定した上昇姿勢に移行するまでの3分間と、着陸進入から着陸後に滑走路から誘導路までの8分間を合わせた11分の事です。航空機事故の大部分(約7割)がこの時間帯に発生しているのです。
ではなぜこの時間帯に集中するのでしょうか。本日は離陸時の3分についてお話します。


<離陸時の3分>
大きく分けると3つです。
1つ目はエンジンを始動する前から離陸するまで。整備士さんやパイロットが様々な点検を行いますが離陸するときが最大出力にする最初の機会となります。
通常の運行で最大出力にするのはこのタイミングのみで、エンジンには大きな負担がかかります。そのため予期しないことが起きる可能性があります。
2つ目に飛ぶ飛ばないを判断するタイミングです。
V1(離陸決心速度)に達するまでに不具合が発生した場合、離陸するのかしないのかを判断しなければなりません。万が一この速度を超えてから離陸中止を判断してしまうとオーバーランしてしまい大事故へ繋がるため、エンジンが1つ停止しても離陸しなければなりません。
3つ目に障害物です。
低高度にはビルや山などがありますし、鳥も飛んでいます。
過去には映画「ハドソン川の奇跡」でも知られているように、離陸直後にエンジンに鳥を吸い込み両エンジン共に推力を失いハドソン川に不時着水したという事故がありました。
低高度・低速度で飛行している時は、回避操作を取るにしても限りがあり、飛行自体が危険な状況になる可能性があります。

本日は魔の11分のうち離陸3分について話しました。次回は着陸の8分についてお話しますので楽しみにしていただけると幸いです。

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