皆様
日頃からSkyart JAPANをご愛顧頂きまして誠にありがとうございます。
今回ですがブログをご覧いただいたお客様より大変素晴らしいご質問を頂きましたので紹介いたします。
航空機の搭載燃料について、有事に対応したミニマムの搭載量が法律で決められることは以前、当店のブログで紹介いたしました。
▼航空機の燃料について!!
以前のブログはこちらでチェック
今回のご質問内容ですが、
「反対に、搭載量の上限にかかる法律の定めはあるのか?有事に胴体着陸をしなければならないことも含め燃料の搭載量が多すぎるのも危険に感じます。規則が存在するのか?」についてです。
燃料の搭載量は、「航空法第六十三条 航空機は、航空運送事業の用に供する場合又は計器飛行方式により飛行しようとする場合においては、国土交通省令で定める量の燃料を携行しなければ、これを出発させてはならない。」という原則に基づきます。
燃料の上限は特に定められておりません。
上限近い燃料を積んでいる際の着陸ですが、航空機を設計する際に決められている耐空性審査要領には以下のことが記載されております。
「地上荷重」 荷重には設計着陸重量(最大降下率での着陸状態に対する最大重量)を適用して降下率は7ft/sを超える値を使うこと。
「着陸装置」 制限降下率の1.2倍で着陸装置が破壊しないこと。
「設計離陸重量」最大降下率よりも低い降下率での着陸における最大重量で1.8m/s(6ft/s)の制限降下率を定める。
従って、最大離陸重量で離陸した際は6ft/s=360ft/min以下の降下率で接地すれば強度的は保証されます。
最大着陸重量では 10ft/s=600ft/minまで強度が保証されています。
国際線などで離陸する際の燃料が多い際の離陸は360ft/min以下の降下率で接地すれば問題ないということです。
イメージでは、地面を撫でるような着陸を行えば許容値内になると思われます。
しかしながら、着陸距離も増加しより安全サイドを取るために燃料を上空で投棄して着陸します。
参考までに、成田空港からジョンエフケネディー空港までの燃料ですが、Boeing777-300ERで約11万3400kgもの燃料を使用します。
また、燃料を投棄する際は、自動車数十年分の燃料を捨ててしまうそうです。
以前、飛行機の燃費についても紹介いたしましたので、是非チェックしてみてください!!
▼航空機の1時間当たりの燃料消費率って
こちら
以上になります。
ブログのご質問等ございましたら、お待ちしております。
シミュレーターも是非ご予約お待ちしております。
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